9月26日という日は飛島村民にとって特別な日だと思う。
1959年伊勢湾台風の襲来によって132人の村民が犠牲になった日だからである。
私は当時2歳で記憶には残っていないが、後から聞く話によると犠牲者の一人になっていても不思議ではない過酷な状況が画像として浮かんでくる。
幸いこの惨禍以降、大きな災害は本村では起こっていないが、逆に言えばこの災害があったことで、その後、海岸堤の強化や排水機能が充実し、防災力が向上したとも言える。更に言えば、現在の本村の水害に対する安心感や経済的な繁栄は伊勢湾台風による甚大な被害やお亡くなりになった犠牲者の上に成り立っていると言っても過言ではないと私は思っている。
歳月の経過とともに伊勢湾台風を記憶の中に留めている人は減少し、やがては誰もいなくなることは必至だが、村の歴史の中にこの伊勢湾台風という災害が良くも悪くも及ぼした影響を語り継いでいくことは我々の世代の使命でもあると思う。
そういった意味では、今年の55年式典には飛島学園の生徒児童も出席していたので、意義のある行事になったと思う。
校歌を歌う飛島学園の子供たち