2月19日、「新たなステージを迎えた地方分権改革・自治体経営」というテーマのセミナーを受講した。会場は名古屋市国際センターで講師は一橋大学副学長 辻琢也氏。
印象に残った内容は人口減少問題であった。「今後、急激に人口減少時代が到来する。自分の自治体は例外だと思わないように」と講師の辻氏は釘を刺す。確かに人口推計は大袈裟じゃないのかと思えるような数字を示しているので、どこか他人事感があるのは否めない。日本がこれまでに経験したことのない状況だからそうなるのだろうが誤差はあるにしてもトレンドが変わることはない。社会増など、人の移動によるもの以外で人口増加、人口維持するには合計特殊出生率を上げるしかない。
翻って飛島村の場合、行政サービスとしては高水準で推移していて合計特殊出生率を上げる方策になっている事業も多くあると思う。しかしながら飛島村の合計特殊出生率は1.48で海部津島地域の市町村の平均1.47とほぼ同じという値である。逆に言うと本村は行政サービスのおかげで現在の合計特殊出生率や人口を維持しているということが言えるのではないか。だとしたら今後、本村において、将来的な人口減少を見据えてこれまで以上の大胆な子育て支援が急務であることになる。
並行して社会増を推進するための施策も必要である。今年の12月から分譲予定の新規住宅地開発事業に期待するところも大きい。人口減少社会、しかも景気の動向が不透明の現況での分譲ということで分譲価格やPR等の営業活動が事業の成否を分けることになると思う。行政には適正な価格設定と営業努力を期待したい。